予測不能の時代

MR.President_Trump

日本時間11月9日夕刻、衝撃的なニュースが世界中に轟きました。アメリカ合衆国第45代大統領に共和党のドナルド・トランプ氏(70)が選出されたのです。「不動産王」の異名を持つトランプ氏は生粋の事業家、民間人であり政治経験は一度もありません。その民間人であるトランプ氏が大方の予想を覆して、国務長官まで務めた民主党のヒラリー・クリントン氏との選挙戦を制し当選したのです。

トランプ氏は「ドナルド」という愛嬌のあるかわいらしいファーストネームに似合わず「暴言王」と呼ばれるほど激烈な演説で民衆を扇動し、遂に大統領の座を射止めました。選挙中でのトランプ氏の発言を聞く限りでは、少なくともこれから四年間は我が国日本にとって、経済的にも安全保障上の面でもかなり厳しい時期になるのではないか?そんなことも懸念されますが…まずは来年1月のトランプ氏の正式な大統領就任以降、それも古くから米国で重視されている「就任最初の100日間」でどんな政策を打ってくるのか?注視していかなければなりません。

安部首相は今回のこのような選挙結果をある程度予測したうえで、来月ご自分のお膝元である山口県にロシアのプーチン大統領をお招きしたのでしょうか?日米同盟を最も重視する姿勢は変わらないが、米国の出方次第では米国追従の日本の戦後レジウムを、ロシアに変えることで中国や北朝鮮と対持しようとしているのか?トランプ氏勝利の衝撃にそんな突飛なことまで考えてしまいました。私が若い頃はよく「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」なんて真しやかに囁かれてもいましたが…現代ではそんなこともほとんど死語に近くなっていましたね…その言葉を思い起こすほど今回の選挙結果を深刻に受け止めなければならない気もします。アメリカがグローバル化を止めて、自国の繁栄だけを考えて内向きになる。それは同時に現在の世界情勢や秩序にも変革が訪れるということでもあります。特に東アジアの同盟国である我が日本や、お隣の韓国にとっては重大な問題であります。

正に日本も世界中の国々も予測不能の時代に突入したと言えるかもしれません…そんな時代を生きていくために必要なことって何でしょうか?そのことをこの原稿を書きながらずっと考えていました。私は個人的にそれは「水のように」なることだと思っております。


戦後の日本は米国から「自由」というものを学びました。「自由」というものを自分の思う通り自分の好きなようする…そんなふうに勘違いしている方も多数いらっしゃるかもしれませんが…アメリカが戦後の日本に伝えた「自由」は、スリーS政策のもと、もう二度と日本がアメリカに逆らわないようにするための、日本を骨抜きにする「偽りの自由」であり、本来の自由とはそんな甘いものではありません。「自由の女神」が象徴する「自由の国」アメリカは、確かに民主主義国家の規範でもありますが、自由と共に人としての「モラル」も大切にします。多くがキリスト教の信者であるアメリカ人は、毎週日曜日になると家族で「教会」に参拝し神に祈り懺悔もし、神父や牧師から「汝の隣人を愛せよ。飢えた人にはパンを与えよ。道に倒れし人がいたら手を差し伸べよ」などの人としての「モラル」も信仰を通して子供の頃から無意識に教えこまれるのです。そのような「人間としての規範意識」があってのうえでの「自由」なのですが…日本がアメリカから学んだ「自由」とはその「規範意識」を外したものではないか?日本の現況を観ずる限り私はそんなことを思ってしまいます。…ちょっと話が脱線したようですね(苦笑)

話を元に戻しましょう!先に私が話した「水のようなもの」とは何か?水を様々な器に入れてよく観察してみます。当たり前のことですがあることに気がつきませんか?水はどんな形の器にもその器の形に変化して中に入り込み、その器と「一体」となります。しかも水は器と一体となっても器になるわけでありません。水は水のままです。形を変えても水そのものの本質は何も変わっていないのです。私はこの「水のようなもの」になる生き方こそが本当の「自由自在」だと思っております。…「水のようなもの」になることでどんな事態にも対応できる…これからはそんな柔軟性が求められる世の中になっていくかもしれませんね…いや、もうすでにそれは実業界では始まっていることなのです。

キャノンはカメラの技術を生かしてファックスやコピー機などのOA機器の世界にも進出しました。ヤマト運輸は運送業のノウハウを活かし宅急便に変化することで業績を伸ばしました。「美味しいシューマイ」の歌で有名な崎陽軒さんは、看板商品である「しゅうまい」をあえて外したお弁当も販売しているそうです!実業界ではもう遠の昔に始まっている本質を変えない変化の波!私共かまだ家もうかうかしてられませんね!日本の政治の世界でも、無党派層の受け皿になっていると思われる「共産党」など、本気で政権奪取を狙うなら「共産党は共産党だ!!」などという狭いイデオロギーに固執せず、それこそ今回のトランプ旋風を逆に利用するしたたかさを持って、党名を「共産党」から「共和党」に変えるくらいの英断も必要なのではないでしょうか?またもやいささか話が脱線しましたが(苦笑)誤解してほしくないのは私は何も「卑屈」になろうと言っているのではありません。以前のブログにも書かせていただきましたが「プライド(誇り)」と 「エゴ(自我)」は違いますし、「頑固」と「信念」も似ているようで全く違います。そのことを勘違いして混同している日本人が多々見受けられる…個人的に日本の現状がそうなっているような気がしています。…そんなわけで今回はこんなとりとめのないことを書かせていただきましたが…トランプ大統領の誕生が、私達日本人に自国の国防や経済をどうしていくのか?「独立国家」として日本はそして日本人はどうあるべきか?改めてそのようなことを考えるいい機会になることを願ってやみません。それではまた😄😄

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